Uchiro Architect Office
内呂建築設計事務所 / 株式会社 オフィスU
リフォームというものは、新築と違い、「あるものを利用する」 「条件を利用する」 という事が多く、単純に 「床の張り替え」「キッチンの入れ替え」で済まない、それだけでは生活が向上しない事も多い。 ここで、事例として、詳しく掲載する事とする。 このお宅では、改善希望として、大きくは ①以前の持ち主が、減築をしたようで、LDの空間が変で、日当たりが悪い。 ②日当たりが悪い=洗濯物が乾かないので、乾くようにしたい ③キッチンを対面にしたい 以上でした。でも、最初見る限り、キッチンの対面は簡単でしたが、日当たりについては、小屋壁に窓を付けて対応 とまでは思いつきましたが、洗濯ものを乾かす件は、どうしようか、考える必要がありました。 |
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リフォーム前のプラン | リフォーム後のプラン | ||||||
上記に平面プランを参照するが、そもそも、LDKが狭く、使わない納戸のようなものが存在し、ポーチや玄関もあるが、狭く、かつ、タタキの段差が、1FLレベルと、使いにくい。 キッチンを納戸側に移動し、LDKの広さを確保する方法を選んだ。 |
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■Before |
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以前の持ち主が建物外観写真ガレージ側にあった部分を減築し、左写真のようにリビング内に、以前続いていた階段がそっくり半分残っていた。 キッチンも昔のものだが、L型キッチンだった。 「使えるもの」は、古いキッチン これは、分割して並びなおせば使える。 玄関は、引っ込んでいて、プラン上、今のままでは邪魔だが、うまくずらせば、リビングが広がる! 半分にきれた階段を見ていると、これをこのまま使えないかと、考えた・・・・・・ 「そうだ!ロフトを作ればいい!」 ロフト上に外に続いた小さなバルコニーを付ければ、洗濯物が干せる! 実は、最初 ロフト上は、外であり、リビング上が内側に引っ込む案であったが、今の状態で、そのままバルコニーを付ける方法となった。 これにより、洗濯物も乾きやすく、日当たりも確保できる。 |
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■After | |||||||
そんなわけで、施工が行われ、リフォームした。 まずは、左の写真。 上記の写真が、この左の写真となった。 階段はそのまま使おうとしたが、写真の左側の棚を解体する方が大変だったため、階段位置を移し、新設する事となった。その為、登り易い階段となった。 ロフト下には、棚と押入れを設け、収納も確保。 その後、使われるようになった時、ここは大きなテレビが置かれることになった。 |
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リフォーム前と比較すれば一目瞭然。 玄関は前面の駐車場の関係で、前にも出せず、庇で対応。開き戸も車にぶつかってしまうので、引き戸とした。 バルコニーはミニサイズではあるが、布団・洗濯物は干せる形態となっている。 |
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内部、特にキッチンは、対面としたがコストもあるので、以前のキッチンを使用。 以前のキッチンは、高さが低かったので、背の高いお施主様には不便だった為、高さを上げた。キッチン全面は、自由に高さを変えられる棚、キッチン自体もコンロ シンク 以外の、レンジ置場については、造作で製作した。 梁が見えるところは、以前のLDKの壁のライン。 当然、ここに、構造上、屋根を支える束があったりと、重要で、外せないので、集成材の見栄えのある梁とし、LDKを横断する「見せる梁」とした。 ロフト上は、日当たりもよく、洗濯物や日向ぼっこもできる広さのロフトとした。 天井が高い事を逆手に取ったアイディアで、ここが、設計者のアイディアの見せどころだった。 |