柏市O邸リフォーム(2012年)

リフォームというものは、新築と違い、「あるものを利用する」 「条件を利用する」 という事が多く、単純に 「床の張り替え」「キッチンの入れ替え」で済まない、それだけでは生活が向上しない事も多い。

ここで、事例として、詳しく掲載する事とする。

このお宅では、改善希望として、大きくは
①以前の持ち主が、減築をしたようで、LDの空間が変で、日当たりが悪い。
②日当たりが悪い=洗濯物が乾かないので、乾くようにしたい
③キッチンを対面にしたい

以上でした。でも、最初見る限り、キッチンの対面は簡単でしたが、日当たりについては、小屋壁に窓を付けて対応 とまでは思いつきましたが、洗濯ものを乾かす件は、どうしようか、考える必要がありました。
 リフォーム前のプラン  リフォーム後のプラン    
     
   上記に平面プランを参照するが、そもそも、LDKが狭く、使わない納戸のようなものが存在し、ポーチや玄関もあるが、狭く、かつ、タタキの段差が、1FLレベルと、使いにくい。
キッチンを納戸側に移動し、LDKの広さを確保する方法を選んだ。
 
     
■Before
       
 
 施工前の写真を掲載する。
以前の持ち主が建物外観写真ガレージ側にあった部分を減築し、左写真のようにリビング内に、以前続いていた階段がそっくり半分残っていた。
キッチンも昔のものだが、L型キッチンだった。

「使えるもの」は、古いキッチン これは、分割して並びなおせば使える。
玄関は、引っ込んでいて、プラン上、今のままでは邪魔だが、うまくずらせば、リビングが広がる!

半分にきれた階段を見ていると、これをこのまま使えないかと、考えた・・・・・・
「そうだ!ロフトを作ればいい!」
ロフト上に外に続いた小さなバルコニーを付ければ、洗濯物が干せる!

実は、最初 ロフト上は、外であり、リビング上が内側に引っ込む案であったが、今の状態で、そのままバルコニーを付ける方法となった。
これにより、洗濯物も乾きやすく、日当たりも確保できる。
   
 ■After  
そんなわけで、施工が行われ、リフォームした。
まずは、左の写真。
上記の写真が、この左の写真となった。
階段はそのまま使おうとしたが、写真の左側の棚を解体する方が大変だったため、階段位置を移し、新設する事となった。その為、登り易い階段となった。
ロフト下には、棚と押入れを設け、収納も確保。
その後、使われるようになった時、ここは大きなテレビが置かれることになった。

 
   リフォーム前と比較すれば一目瞭然。
玄関は前面の駐車場の関係で、前にも出せず、庇で対応。開き戸も車にぶつかってしまうので、引き戸とした。
バルコニーはミニサイズではあるが、布団・洗濯物は干せる形態となっている。
   
   内部、特にキッチンは、対面としたがコストもあるので、以前のキッチンを使用。
以前のキッチンは、高さが低かったので、背の高いお施主様には不便だった為、高さを上げた。キッチン全面は、自由に高さを変えられる棚、キッチン自体もコンロ シンク 以外の、レンジ置場については、造作で製作した。

梁が見えるところは、以前のLDKの壁のライン。
当然、ここに、構造上、屋根を支える束があったりと、重要で、外せないので、集成材の見栄えのある梁とし、LDKを横断する「見せる梁」とした。

ロフト上は、日当たりもよく、洗濯物や日向ぼっこもできる広さのロフトとした。

天井が高い事を逆手に取ったアイディアで、ここが、設計者のアイディアの見せどころだった。
inserted by FC2 system