<

帝国ホテル

第二回 帝国ホテル玄関  (フランク・ロイド・ライト作)

ご存知の方も多いでしょうが、以前は今の東京の帝国ホテルの場所に建っていました。
現在の帝国ホテルにはこの建物の名残はほとんどありませんが、今思うととんでもなく凄い建築物だったと思えます。なにしろ、ディティールが細かい!それがライトの作品の特徴ですが、ライト風とすると費用が追いつかないというのが今の時代にはなかなか実現できない理由でもあります。
注)写真の転載は禁じます!
現在、愛知県犬山市の明治村に残っています。明治村なんですが、これだけは明治竣工ではないのです。特別な建物なんです。現在、展示されているだけでなく、結婚式の記念写真等に使われています。玄関部分のみの保存ですが、ホテル部分を一部残していて、かつ宿泊できるとすれば、結構うけたかもしれません。
玄関入り口部分ですが、タイルの特徴を生かすと同時に、大谷石との意匠がバランスよく、かつ、重厚な玄関を作っています。
2階の休憩スペースです。ここは現在は結婚式の記念写真の待機スペースとなっています。
昔の帝国ホテルの雰囲気をかもし出しています。
2階より正面ロビーを望みます。意匠にこだわった素晴らしいロビーです。
この建物は、当初の予算の6倍もかかったらしく、ライト自身も完成を見る前に母国に帰ってしまったそうです。しかし、竣工パーティ当日の関東大震災に耐えたニュースを聞くと、大変な喜びだったそうです。(そりゃそうですが)そもそも、耐震にも気を使った設計となっており、当時の最先端とも言える構造をしていました。設備も当時では無かった全館スチーム暖房を装備するなど、費用がかかる事をいっぱいやっていました。
この椅子は、自由学園明日館にもありました。因みに、自由学園明日館のショップで5万くらい売っていたような気がしました。なんでも鑑定団にも出た事のある椅子です。ほしい!
このようなテラコッタの装飾が多く散りばめられていて、ライト建築ということを実感します。
素晴らしいの一言ですが、今の時代、ここまで絶対に出来ないでしょう。
ウィキペディアでも記載されています! ライトの詳しい情報はこちらで・・・
マヤ文明っぽい意匠が特徴の帝国ホテルですが、この後の自由学園では、はるかに安い予算でライト建築が出来ています。今の時代にライトを模すならば、やはり自由学園が良いとおもいます。
注)写真の転載は禁じます!
inserted by FC2 system